2012年3月1日木曜日

光輪の町、ラベンダーの少女プレイ感想 【ネタバレ有】


あかべぇファンというか、るーすぼーいファンの俺的には悩み所だったが、積みゲー消化という名目でついにプレイしてみた。

シナリオも別人だし、『車輪の国、向日葵の少女』の続編として認めないって感想が多かったんだけども、プレイした感想としては、いやいやこれは立派な続編だよ。
物語の方向性とテーマはしっかり受け継いでると思うな。

まず車輪の国との比較から入るけど。
ヒロインの夏咲もさちも灯花も"義務"によって与えられた境遇に苦悩していたのだけど、その規則が与えられる原因は本人にもあった。
その原因ってのは本人たちの性格傾向で、一言でいうと社会不適応。
わかりやすく適当に代表的な精神疾患の特徴と照らしあわせてみたとするとそれは、依存傾向だったり衝動的なヒステリーだったり。
さちは反社会性人格障害、自己愛性人格障害あたりかな。
灯花は境界性人格障害、依存性人格障害とか?
夏美は回避性人格障害が妥当かな?

まぁ、そんな社会不適応な面を持ったヒロインたちが森田賢一との関わりによって自律的な人間になっていく。そんなテーマだったと思うのね。
つまり、ダメ人間が真人間になっていくって言ってしまうと乱暴すぎるんだけど。

そして『光輪の町、ラベンダーの少女』も、やはり同じようにヒロインたちの不適応がゆえの苦悩がそれぞれのルートで解消されていっている。

ただ、車輪の国はそのヒロインたちのバックボーンが共通の"義務"というペナルティーだった。
光輪の町はバックボーンがヒロインそれぞれ違うっていうだけで、テーマは同じなんじゃないかな。
はるかと父親との関係なんてまさに共依存だし。
リコの虚言もあれヒステリー行動と捉えられるだろうしね。
しかし、車輪の国の何が面白かったかって言うと、そのバックボーンの設定だってことは揺ぎ無いんだけどね。

車輪も光輪もストーリーの構成は同じで、前半で各ヒロインにスポットがあたり、後半は主人公であり、"義務"という制度にスポットが当たる。
ただ、光輪は車輪よりもその前半と後半のカラーがしっかり分けられていると思う。

なので、物語としての面白さは車輪の国ほどの壮大さはないし、前半の悪役ポジションの新山大九郎は法月と比べると小物臭が漂ってるし。後半いいやつすぎ過ぎワラタだったし。
結局全編通して敵は、『国』や『制度』でなく『個人』だったし。
その全体的なスケールの小ささが、車輪の『国』と光輪の『町』の違いなのかもね。

ただ、前半も熱血青春剣道ストーリーとしては十分面白い。
地区予選の対星雲学園戦は熱かったし正直泣けた。
試合そのものもダラケず疾走感があってよかったし、節々で入る栗林と新山大九郎の舌戦で、栗林が皆を評価している発言が出るとなんとも嬉しくなった。
ダメだった奴らが見直されるっていいよねぇ。
つい拳固めて、「行っけぇぇええええぇええええ!!!」って叫んでる俺がいたよ。
「うおぉおおおおおおおぉぉ!!」って振りかぶってる俺がいたよ。



そして後半、熱血青春スポーツものから一転。
水嶋が特別高等人でありマコトであることは、それまでの小出しなヒントで予想はついていたにも関わらず登場シーンのインパクトはよかった。
いきなりのキャラ豹変もちょっとやり過ぎな感はあったけど、後半戦スタートの合図としては良いスパイスだった。
豹変キャラがその後も続くのは流石にちょっとクドかったけどね。
それでも最後は特別高等人の苦悩なんてのもしっかり描いてたし、いい締め方だったんじゃないかと思う。

全体的な感想としては、車輪の国と比べるものではないがあえて。
両者ともヒロインや主人公の成長物語というテーマはあるのだが、
車輪はあくまで森田賢一が完璧超人で、ヒロインたちを守るヒーローキャラだったのとは対照的に、
光輪はヒロインたちが間違いなく主人公であり、椿宗介はそれに影響をあたえつつ傍観者というポジションであったことが大きな違いなんじゃないだろうか。

車輪の続編という謳い文句が先行してしまって、更には車輪が名作だったせいもあり難癖の付け入る隙を与えてしまったのだが、単体としてみれば設定の活かし方もストーリーも良作の部類に入ると思う。
前作ファンへのご褒美として、法月アリィなんていう懐かしい名前や『SF小説』『活動時間制限の義務』、なんてキーワード、更に森田賢一や璃々子ねーちゃんも匂わすエピソードも出てきて前作のファンも思わずにやりの展開もあったし。

人は成長できる。
人は強くなれる。
仲間たちとの 繋がりがあれば。

うん、面白かったよ!







レイカちゃんとちゅっちゅしたいお


その為にも体鍛えようぜ!

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